痔瘻手術後の「セトン締め」とは

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    痔瘻の手術でセトン法についてお話した際、セトン法で手術された後、完治までは1−2ヶ月かかると,いつか書かせていただきましたが覚えていらっしゃいますか?・・・2ヶ月って結構長い期間ですよね。では実際にその2ヶ月間はどのように治癒していくのでしょうか?・・・今回はそれを図解しましょう。


    step1 手術終了当日のお尻はこんな風になっています。

    この輪のようになっているのがセトン(特殊なゴム)です。
    手術中に、膿の通り道(痔ろうの管、ろう管と呼ばれたりします)にゴム(セトン=シートン)を通します。


    step2 これが数日経つと以下の図のようになります。



    ゴムがろう管を矢印の方向に切り開き、中の膿が排出されます。最初に固定した位置のままなら、ゴムの自然張力による切開が進んでいくにつれ、ゴムが緩んでくることになります。


    step3
     そこで、術後の消毒の際に、緩んできたゴムを締めて再度固定しなおします。

    これがいわゆる「セトン締め」とよばれる処置なのです。この時患者さんとしては、“つられるように痛い”と処置の間にお話されることが多いです。キレイになったろう管は深部からゆっくり肉芽が盛り上がってきて治り ます。筋肉が再生されながら治療するので、排便障害はほとんどありません。ちなみにこの「セトン締め」は術後数回にわたって行います。


    step4 そしてある日、ゴムがポロンととれる日がやってきます。

    ゴムで切開した傷が治れば治療は完了です。



    ・・・いかがでしょうか。
    セトン法によって痔ろうが切開されていく様子を立体的に理解して頂けましたでしょうか・・・
    わかりづらいという方のために、「セトン締め」によって少しずつ切開が進んでいくのを、下の図でも表しました。
    下の図の点線の変化に注目です。



                                              

    前回もお話ししましたが、セトン法(=シートン法)の長所としては
    *痔瘻の再発の可能性が低い
    *肛門が緩くならずに患部を取り除くことができる
    *肛門周囲の筋肉が少しずつ切れたところから再生されていく為、肛門の機能が損なわれない(肛門がゆるい・肛門の変形・排便障害などがない)
    などが挙げられます。

    治癒までの期間が1−2ヶ月だと聞くと長いように感じますが、痔瘻は自然に治癒することはまずないという病気ですので、ひどくなる前に早めに受診されることをお勧め致します。

    痔ろうの手術法:セトン法(シートン法)とは?

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      “セトン法”という言葉を耳にしたことがありますか?
      もしかすると一度肛門科を受診したことのある方やこれまでに痔の手術の経験がある方にとっては聞き覚えのある言葉かもしれませんね。今回は、この“セトン法”が一体どんな手術法なのかお話させていただきたいと思います!

      ★痔ろうって?
      セトン法の説明をする前に・・・まずは何故痔ろうが起きてしまうのか?
      こ のことについて簡単にお話させて頂きます。痔ろうは痔の中でも最も厄介でひどいものと言われています。原因としては下痢などで肛門のくぼみに細菌が入り込 み炎症を起こし、肛門周囲膿瘍となった後に肛門周囲に排膿することで瘻管が生じ痔ろうとなります。また一度できてしまった瘻管が自然に閉鎖することなく、 完治のためには手術が必要となります。この“痔ろう”の治療法としてセトン法が用いられている訳です。
      (参照)痔ろうとは

      ★セトン法とは
      セトン法は特殊なゴムを使用して痔ろう患部を取り除き、ゆっくりと日にちをかけて少しずつ切っていくという手術です。



      (こちらも参照)痔ろう(あな痔)の治療・日帰り手術



      ○セトン法の長所
      *痔ろうの再発の可能性が低い。
      *肛門が緩くならずに悪い患部を取り除くことができる。
      *肛門周囲の筋肉が少しずつ切れたところから再生されていく為、肛門の機能が損なわれない。

      完治するまでに1−2ヶ月かかるという短所もありますが、上に挙げたような長所と比較するといかに安全で画期的な術法であるかということがお分かりだと思います。

      いかがですか?
      手術と聞くと少し怖い気もするとは思いますが、痔ろうは放っておいても自然治癒することは決してないので我慢せずに受診してくださいね。

      複雑痔ろうの医療費が変わります

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        ここの病院は、いつも行っている病院よりも医療費が高い!!・・・お会計の際に、そう不満に感じたことはありませんか?・・・そもそも、医療費はどのように決まるのでしょうか?病院ごとに決めているのでしょうか?
        いえいえ!!違います!!!
        医療費(=診療報酬)は、厚生労働大臣によって決められています。同じ規模の医療機関で、全く同じ検査をし、全く同じ処置内容を行ったのなら、日本全国どこでも同じ料金になるのですよ。
        「病院の規模」は入院できる一般病床の数によって分かれています。分類としては、診療所(ベットの数が19床以下)、病院(ベットの数が20床以上200床未 満)、ベットの数が200床以上ある病院・・・と、分れているんですね。「診療報酬」いう言葉は普段、診療所や病院など何気なく使っている言葉なのですが、こんな取り決めがあるとは驚かれる方もいらっしゃるでしょうね。



        診療報酬改定は、医療機関の診療に対して健康保険組合から支払われる報酬の改定で、物価や人件費などの動向に応じて、ほぼ2年に1度、行われています。診 療報酬は1点=10円で換算され、すべての医療行為について点数が決められています。診療報酬を改定する際は、中央社会保険医療協議会(中医協、厚生労働 大臣の諮問機関)の議論を踏まえて、国の予算案を作成する際に、まず診療報酬全体の平均改定率が決められます。その後、個々の診療報酬の点数についての中 医協の答申を受け、最終的に厚生労働大臣によって決定されます。この改定によって点数自体が変動する項目があるのはもちろんのこと、新設される項目や逆に 削除される項目もあるくらいなので、医療機関を初め各診療報酬に携わる機関全てがこの時期、てんやわんやの時期を迎えるのです。さて、今回2012年4月 の改正で当院にとって大きく変わる部分の代表的なものが、複雑痔ろう根本術の点数の増加です(ちなみに単純痔ろう根本術の点数は変わりません)。


        そもそも痔ろうとは
        肛 門が化膿した「肛門周囲膿瘍」の方が、しばらく放置すると自然に排膿が起こって肛門の激しい痛み自体は消えるものの、かわりに肛門にやや固いしこりのみが 残り、慢性的な「鈍痛」「異物感」「不快感」が続く、あるいは再度化膿するといったような経過が痔ろうの患者さんの典型的な症状経過でしょう。痔ろうは内 痔や切れ痔と異なり、薬物治療は全く無効で、手術以外では治りません。
        やっかいなことに痔ろうの手術(特に複雑痔ろう)は肛門科の手術の中では難 しいものです。痔核や裂肛を手術して「再発した」とか「肛門が変形した」といったトラブルはほとんど起きません。しかし、痔ろうに関しては、経験豊富な医 師が手術しないとこのようなトラブルがまれではありません。不幸にして痔ろうになってしまったら、とにかく「痔ろうの経験の豊富な肛門科」を受診すること が最も大事です。
        痔ろうには単純で浅いものから、複雑で深いものまで色々なタイプがあり、各々の病型によって「やるべきこと」と「やってはいけな いこと」という明らかな区別があります。医師がこれをふまえた確実な手術を行うには大腸肛門科の専門病院で相当の修練を積む必要があります。これをわきま えない医師が手術を手がけてしまうと、「たれながし」の肛門をつくったり、再発を繰り返す恐れがあります。
        仮に痔ろうを長年放置すると、ガンにな ることもあります・・・これは痔核(いぼ痔)や裂肛(切れ痔)と決定的に違う点です。痔ろう癌は一般の肛門癌に比べ、非常に悪性度の高いものです。専門施 設ですと年に数例、痔ろう癌の方をみます。「肛門科にいくのはいやだ・・・・痔で死ぬわけでないし・・・」長年の間、一度も医師の診察を受けずに無駄に市 販の薬を使いつづけた方がこのような不幸に遭います・・・・・。


        複雑痔ろうと単純痔ろうの違い

        こ こで簡単に、複雑痔ろうと単純痔ろうの違いについて、解説できればと思います。痔ろうは膿が出た後には膿が通った道がトンネルになって残ります、これが痔 ろうの管になります。初めは1本の単純なトンネルなのです。この時に手術をすれば簡単に治りやすいのですが、この痔ろうを長期間放置していると、以前に出 来た痔ろうの管の入り口に下痢の時などに大腸菌が進入して炎症を起こして再び膿が溜まります。溜まった膿は出口を求めてお尻の中をトンネルと掘るように進 んでいきます。以前に作ったトンネル以外にもどんどんお尻の中を掘り進んで行きます。そうすると以前は1本だった痔ろうのトンネルが枝分かれをして複雑な トンネルになってしまいます。これが複雑痔ろうです。
        痔ろうの手術では、この痔ろうの管を取ってしまわないといけないのです。単純痔ろうなら1本 のトンネルを取るだけで済みますが、複雑痔ろうになるとたくさんトンネルが枝分かれをしているので痔ろうの管を見つけて取るのが大変になります。こういっ た背景から、同じ痔ろう手術であっても単純と複雑とで保険点数の差があり、今回の改正においてさらに差が開き気味に設定されたのです。(当院は単純痔ろう も複雑痔ろうも日帰りで手術を行っています)

        「病状に対して医療費が的確に設定される」という公明正大な保険診療制度の中で、当院は早期発見・早期治療から医療費削減まで、しっかりと診療していければと思っております。おしりの症状でご心配なことがある方は、ぜひ当院までお越しくださいね。

        裂肛・肛門狭窄に対する手術:LSIS

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          2〜3日お通じがなく困っていて、ようやく排便があってスッキリしたと思ったら肛門がピキッ!・・・この症状は「切れ痔」なんて言われたりします。切れ痔とは正式には「裂肛(れっこう)」といいます。肛門が裂けるところから名前が来ており、肛門上皮の裂創・亀裂・びらん(ただれ)・潰瘍などの総称です。裂肛は肛門科の代表的な病気です。「痔核(イボ痔)」、「痔ろう(あな痔)」とあわせて三大肛門疾患とされています。多くは20〜40代ぐらいの女性に多いですが、排便習慣によって男性や乳幼児、ご高齢の方にも見られるためその年齢層は幅広いものとなっています。             

          以下は肛門を横から見た図です。ヒトの肛門はこんな構造になっています。




          裂肛の原因としては、硬い便や下痢を繰り返して肛門の粘膜がもろくなり傷つくこと、肛門陰窩腺(上の図の歯状線というところにあります)の炎症、内肛門括約 筋の緊張状態のため肛門粘膜に血行障害が起こることなどが挙げられます。症状としては、初期のものは排便時や排便後の痛み、トイレットペーパーに付着する程度の出血があるくらいのものですが、裂肛を繰り返して慢性化してくると、裂けた部分が治ろうとする際に周りの粘膜を引き寄せるため、その分だけ肛門が狭くなっていきます。これを「肛門狭窄」といい、便が細くなったり排便そのものが困難になったりします。

          狭くなった肛門に対しては、「LSIS」という手術方法があります・・・ようやく本題突入ですね。
          LSISとは『lateral subctaneous internal sphincterotomy =側方内肛門括約筋切開術』の略語です。読んで字のごとく、内肛門括約筋にメスで切開を入れることで肛門狭窄を解除する方法で す。慢性裂肛で肛門括約筋の痙攣が強く肛門が狭くなっているもの、内肛門括約筋の過緊張やれんしゅく(筋肉が興奮して縮んでいること)している状態、肛門狭窄の程度が軽く、肛門ポリープや潰瘍など付随病変がない場合はLSISのみで十分な効果がでます。反対に肛門潰瘍や肛門ポリープなど付随した病変がある 場合や肛門上皮の進展が悪い場合はLSISでは不十分なので他の手術の追加も考えなくてはいけません。

          ●当院での日帰り手術手順は以下の通りです。
          ,泙此△Δ追せの体勢をとり肛門周囲に効く麻酔を尾てい骨の辺りから行います(下腹部にクッションを入れてお尻が持ち上がるような姿勢です)。
          △修靴董△尻を開くようにテープで固定します。
          手術で実際に切開する部位は触診で一番緊張している所(力んでガチガチになっている所)にします(そこが一番効果的な場所です)。手術の名前に「側方」と書いていますから右?左?と思いがちですが、左右側方に限る必要はないとされています。ポイントは歯状線(上の肛門の図をご参照ください)にかからないこと!!もし切開が歯状線にかかったら手術後に出血や感染を起こすことがあるためです。

          ●ここからはやや専門的(患者さんはskip OKです)
          LSISの方法は大きく分けて2種類あります。1つ目はopen法、もう1つはblind法です。
          まず1つ目のopen法ですが、open法は肛門縁の内肛門括約筋溝付近に5mmほど環状に切開を入れて内肛門括約筋を直視して切開する方法です。筋肉を直視できるので良く見えるということが利点なのですが、傷が大きくなりやすく出血の心配や治るまで時間がかかるため患者さんへの負担が大きくなります。
          そして2つ目のblind法は、Notaras法とHoffman.Golgher法に分かれます。Notaras法は肛門上皮と内括約筋の間にメスを入れて外側にメスを向けて切開します。Hoffman.Golgher法は内肛門括約筋と外肛門括約筋の間にメスをいれて内側にメスを向けて切開します。メスで肛門の上皮を損傷してしまうリスクやメスの角度によって不十分だったり深すぎる切開だったりしてしまうと十分な効果が得られないということがあるため、 どちらの方法にしても熟練した医師の技術がとても必要ということになります。どの手術方法も「切開は最小限に」が鉄則です。少し切開しては触診を行い、狭窄解除が不十分だと判断された場合には追加切開をして調整します。



          こんなに沢山書きましたが、実は手術時間は3−5分程度です。手術後は院内でしっかり1時間ほど休憩していただき、医師からの手術内容と所見の説明があります。 お尻はどうしても自分では見えない場所ですか ら、しっかり見るには誰かに見てもらうしかないんですね。そのための肛門科ですから困ったときには遠慮なさらずにいらしてくださいね。

          内痔核に対するALTA療法とは

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            痔の手術のうちで、ALTA療法という手術をご存じですか・・・いわゆる「注射だけで治す痔の手術」のことです。
            痔の手術には色々な方法がありますが、痔核にメスを入れずに(切らずに)注射だけで治療することができる方法がALTA療法(通称:ジオン注射療法)です。
            こ の「ALTA療法」の良いところは痔を切除する手術法に比べて、術後の出血や痛みが少ない点です・・・切らないわけだから当然ですよね。また、手術時間が短いことも利点の一つでしょうか・・・実際、痔を切除する手術に手慣れた当院でも手術時間としてはALTA療法のほうが短時間で終了します(約2分程 度)。つまり、ALTA療法は患者さんにとって身体的にも精神的にも負担が少ない方法だと言えるでしょう。当院の痔の手術は、ALTA療法でも切除する手術(結紮切除術)でも全て日帰りで行いますが、入院して痔の手術を行う医療機関でも入院期間が短縮される(5日程度)ということで注目を集めています。

            ●ALTA療法の歴史
            1971 年に、中国の史兆岐教授らが中国にて以前より内痔核治療に用いられてきた明礬液(みょうばん液)に改良を加えて開発した「消痔霊」を開発しました。中国で 30年以上の治療実績があり消痔霊の主な成分は硫酸アルミニウムカリウム(みょうばん)とタンニン酸(五倍子:ゴバイシ)です。これは中国伝統医学の「酸 は収斂し、渋は個脱する」という理論に基づいたものであるとされています。「消痔霊」は1979年に中国政府の承認を受け日本にも紹介されました。 ALTAは消痔霊の添加剤の一部を日本で改良したものであり、1998年より治験が開始され2005年に認可を受け販売されるようになりました。

            ●ALTA療法の詳細
            ジ オン注射によるALTA療法は脱出を伴う内痔核が適応となっており「痔を切らずに治す」という画期的な治療薬です(外痔核にはNGです!)。『ALTA』 とは、『Aluminum Pstassium Sulfate Hydrate Tannic Acid』を略した名称で、主成分は硫酸アルミニウムカリウム(みょうばん)とタンニン酸という成分です。作用機序としてはALTAの主成分の硫酸アルミ ニウムカリウムを痔核内部に注射をして炎症反応を引き起こします。その炎症反応を修復している反応ともいうべき肉芽(増殖力の旺盛な組織が増殖し傷口を補充するもの)ができた後、線維化していきます。やがて肛門の粘膜層、粘膜下層の筋層へ癒着・固定を促し、まさに「切らずに」脱出する痔核が硬く縮んでいくので、切除する方法(結紮切除術)にかなり近い効果が得られる手術方法です。また、注射後早い段階で血流が遮断されますので、速やかに出血も止まります。 ジオン注射を投与した痔核の部分が小さくなり、痔核によって引き伸ばされていた支持組織が元の位置に固定することで脱出症状がなくなるのです。ちなみに、肛門の粘膜から急激に薬物が吸収されると炎症が強くなりすぎて健康な細胞に傷をつけてしまうことがあるため、成分中の「タンニン酸」は薬物の吸収を調節する働きをしています。






            ●ALTA療法の実際
            当院でALTA療法を行う手順を紹介します。
            ,泙困Δ追せの体勢になって頂きます。
            下半身から下にかかる麻酔をします(仙骨硬膜外麻酔)。
            十分に肛門周囲の筋肉を緩くなってからジオン注射を行います。
            (1つの痔核に対して4ヵ所に分けて注射をしていくため、これを「4段階注射法」と呼びます。4段階注射法は高度な技術のため手技講習会などで技術の教育を受けた医師が在籍する施設にのみ使用が限定されています。)
            もうこれで終了。あとは点滴をしながら休憩をしていただくのみです。患者さんにとってはカンタンで、「これなら、今まで我慢するんじゃなかった」という感想をおっしゃる方がほとんどです。

            ●4段階注射法の詳細(専門的;医師向けなので、患者さんとしてはskip OKですよ・・・)
            1 つの痔核に対して4ヵ所に分けて注射をしていく方法です。3時・7時・11時の内痔核に対してALTA療法を行う場合には、この独特の方法で投与することが義務付けられています。痔核の硬化・退縮させて治癒させるために、最も効果的で安全確実な投与方法として考案されたものです。



            (4段階注射法の詳細図)

            <投与手技> 
            1:痔核上極部の粘膜下層への投与 
            痔核上極部の上直腸動脈の拍動部(時として拍動が触れないことがある)に注射針を刺入し、粘膜下層深部に2mLを投与する。その後、針先を手元に引きながら1mLを投与する。*投与後は、粘膜表面がやや白っぽくなる。
            2:痔核中央部の粘膜下層への投与 
            主痔核の中央部に注射針を刺入し、粘膜下層深部に痔核体積に1mLを加えた量を標準として投与する。
            3:痔核中央部の粘膜固有層への投与
            上記の直後、そのまま針先を少し手元に引いて粘膜固有へ1〜2mL投与する。*投与量が適当であれば粘膜の表面がやや隆起する 。
            4:痔核下極部の粘膜下層への投与
            痔核の下極部(歯状線の上0.1〜0.2cmの部位)へ注射針を刺入し、粘膜下層深部に2〜3mL投与する。その後、針先を手元に引きながら1mLを投与する。

            以下は注意書き
            ・主痔核の体積が1cm3以下の場合、及び副痔核に投与する場合には、痔核上極部及び痔核下極部への投与は行わないこと。
            ・筋層内には投与しないこと。誤って筋層内に刺入した場合には、針先を一度戻し、改めて刺入してから投与すること。 
            ・膀胱刺激症状に十分注意し、前立腺及び腟壁には投与しないように注意すること。
            ・歯状線より下方への投与や、薬液が歯状線下に浸潤することにより、嵌頓痔核や肛門部疼痛があらわれるおそれがあるので注意すること。
            ・全ての痔核への投与を行った後、過度の炎症を予防し、効果を十分に得るため、手指で投与部位全体を十分にマッサージし、薬液を分散させること。

            ・・・ちょっと専門的で難しいですね。以下は一般向けに戻ります。



            ALTA 療法の副作用としては、頻度はそう多くありませんが血圧低下・吐き気・頭痛・食欲不振などは注射療法が終わってすぐに見られることがあります。また、数日内の症状として肛門の違和感や排便時の違和感、2週間程度内の症状としては一過性の発熱などがあります。これなら、どの副作用もさほど気にする必要もないですね。

            こんなに簡単に痔核を治すことができる「ALTA療法」。痔があるかもと感じている方、お一人で悩まずに一度診察にいらしてください。


            肛門の日帰り手術当日の患者さんの服装について

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              今回は肛門の日帰り手術当日の患者さんの服装についてご紹介したいと思います。

              「肛門の日帰り手術の日は自宅で特に準備するものはないって聞いたけれど・・」と不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
              日帰り手術の場合、手術当日までお食事内容の制限や運動の制限はとくにありません。
              ご自宅で準備していただくことは、当日の服装を気を付けて選んでいただきたいという事で、今日はそのポイントをいくつかご紹介いたします。


              まず1つ目は「上下わかれている服装」です。
              手術当日は、来院後に術前準備として心電図検査を行います。
              また、手術範囲となる肛門周囲に残っているお通じを出しやすくする坐薬を使用します。
              さらに、手術前に専用パンツに着替えていただきます。
              ・・・このように何度か着脱ぎしていただくようになりますのでワンピースやつなぎのようなつながっているタイプより、上下分かれた服装が望ましいのです。

              2つ目は「ゆったりした服装・きつすぎない服」です。
              手術終了時に圧迫止血をするという意味で分厚いガーゼをあてて、そのままご帰宅となりますので細身のデニムやタイトなスカートだと、
              お尻付近がもモコモコとして帰宅の間だけと言っても不快に感じます。
              また、手術は麻酔薬を使用するため、術後の血圧の変動に注意が必要ですので締め付けるようなぴったりとした服装は望ましくありません。

              3つ目は「寒さ対策」です。
              これは冬場に限ってですが、当院の構造上ららぽーと横浜の北立体駐車場に隣接しており、風が入り込んだ際に寒さを感じる患者さんもいらっしゃいます。
              当院としては、空調の調節やブランケットの使用など最大限努力しておりますが、冬場にご来院される患者様には寒さ対策をお勧めいたします。


              これから日帰り手術をお受けになる方、まず一度受診してみようかな?とお考えの方、少しご参考にしていただけたらと考えております。


              痔の日帰り手術当日の流れ

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                〜肛門の日帰り手術をお考えの患者さんへ〜

                当院で初めて痔の日帰り手術を受ける方はドキドキされながら来院されるのではと思います。
                また、まだ受診してもしないけれど日帰りで手術を受けたいといった方も不安があるのが普通だと思います。
                そこで今回は、そんな方々へ向けて当院の日帰り手術当日の来院後の準備や手術直前までの流れをご紹介致します。


                「手術室」というと怖いイメージかもしれませんが、大丈夫。
                単なるお部屋ですから。



                ,泙困麓付&手術内容説明

                クリニックへ来院されたら受付にて診察券をお預かりして待合室でお待ちいただきます。
                次に診察室で医師より手術の前に説明があります。ここでは、今回予定されている手術方式の詳細や手術による合併症の説明があり、手術同意書に患者さんよりサインをいただきます。

                ⊇兪綾猗(坐薬挿入&心電図)
                次に肛門科の診察室に移動していただき、手術する範囲(肛門とその近く)に便が残らないように、排便を促す坐薬を挿入します。この坐薬は直腸内でガスを発泡 することで便意を促します。心電図検査は手術の時に麻酔薬を使用しますので心臓の動きに問題がないかどうかを確認させていただく為に行います。
                坐 薬を入れてから10-15分程度で便意を催します。お手洗いが済んでから手術用のパンツへ着替えをして頂き、点滴を行います。点滴は手術中の麻酔による血 圧の低下などを防ぐため手術が始まる前に必ず行います。緊急時に薬剤投与のルートにもなりますので、点滴はいわば命綱のような役割といえばよいでしょう か。

                K秧譟弊膵硬膜外麻酔)
                麻酔する時は、うつ伏せの体勢をとります。手術の範囲が肛門になるのでお尻が良く見える体勢という訳でうつ伏せがベストなのです。少々腹部に圧迫感がありますが、麻酔から手術終了まではうつ伏せでお願いしますね。
                麻酔は尾てい骨の少し上付近から注射をします。肛門から下肢部分に効果がある「仙骨ブロック」というタイプで、手術中もお話はずっと出来ます。また、不思議なことに肛門近くの感覚が全くないという訳ではありません。
                よく患者さんから「大丈夫なんですか?なんだかいつもと変わらないんですが・・・」とご意見をいただく事がありますが、手術前に麻酔がどの程度まできているかを必ず確認してから始めますので心配なさらないでください。
                手術直前は下腹部に枕を入れてちょうどお尻が持ち上がるような体位で行われます(専門用語で閉脚ジャックナイフ位と呼びます)。そして、お尻を開くようにテープで固定します(これにも驚かれる患者さんは多いです)。
                脈拍チェックモニターの装着、下半身を覆うような布をかけたりと準備はあっという間に終了です。




                麻酔がどの程度効いているのか、医師が手術範囲の診察をして実際に手術が始まっていきます。
                おそらく手術の中で一番の痛みはテープでお尻を固定すること、あとは点滴を刺す時ではないでしょうか。

                ・・・・いかがでしょうか?
                「手術はこわい、痛い」という患者さんが思うイメージは何年経っても最先端の医療でも、決してなくなる事は難しいですね。
                私どもも患者さんに日帰り手術の様子が少しでもイメージできれば、と考えております。
                ほんの少しでも不安や苦痛の少ない手術を目指して、私たちも日々頑張っております。
                (参照)ららぽーと横浜クリニックの肛門科


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