大腸がん手術後の吻合部潰瘍とは

0

    大腸の吻合部潰瘍とは大腸癌の手術をした患者さんの吻合部(つなぎ目)に出来る潰瘍のことです。
    普通は「吻合部潰瘍」というのは、胃の話です。つまり、胃の手術をした患者さんの吻合部(つなぎ目)に出来る潰瘍のことを指すことがほとんどなのです。ところが、今回はあえて大腸がん手術後の吻合部潰瘍について書きます。

    大腸の基本的な機能
    大腸は水分の吸収をし、消化された食べ物を便として身体の外に出すという働きをする器官です。皆様ご存知のように便は下痢でもしなければしっかりと形がありますよね?便秘の方は便が硬いと思うこともあるでしょう。




    大腸の吻合部潰瘍ができるメカニズムはいくつか考えられます。
    1、 大腸がんで開腹手術をして、大腸を部分的に切除してつなぎ合わせる手術をしたとしましょう。硬い便が手術をしたばかりの吻合部に、繰り返しこすれるような刺激が加わったとしたらどうでしょうか?あたかも硬いたタワシで軟らかい新品のタオルをゴシゴシをこすった場合のように簡単に傷(潰瘍)ができてしまうのは想像に難くないでしょう。
    2、あるいは、手術は患者さんの身体的な負担が大きく、加えて吻合部は血流がいきわたりにくくなっているものです。普段はお腹の中にいても平気な大腸菌さえも、吻合部に炎症を引き起こす一因となりうるのはないでしょうか。
    3、 次に、術後は大腸の構造そのものが変わります。そのため便秘や下痢などをすると、大便が長く腸の中に滞ったかと思えば、次から次へと水のような便を押し出したりします。腸壁にとっては無理矢理伸ばされたりぐっと収縮したりと、スパルタな?訓練を強いられ、本当は腸の傷口を修復しなくては行けないのに、便通 によって腸の血流が妨げられて潰瘍をつくる場合も考えられます。
    4、その他としては、腫瘍細胞が切除部位の近くに残っていて、局所再発した場合。がんの再発が、吻合部に潰瘍形成したように見えることがあります。

    大腸がん切除後は、術後の経過観察のために毎年の内視鏡検査が必要になります。吻合部の潰瘍はもちろんのこと、局所再発や異時性の大腸がんやポリープの発生をチェックすることが重要なのです。                          


    胃切除後の吻合部潰瘍とは

    0
      このタイトルをご覧になって「え!?大変な思いをして手術をしたのにまた違う病気になるの?」と思うかもしれませんがご安心ください。この吻合部潰瘍、実はあまり多くみられる症例ではないんです。

      『吻合部潰瘍(ふんごうぶかいよう)』とは・・・
      胃癌や胃十二指腸潰瘍の手術をした患者さんの吻合部(つなぎ目)に出来る潰瘍のことです。
      吻合部潰瘍は、術後約1〜2年以内に起こることが多く、切除胃と十二指腸を吻合した部位に潰瘍ができるため、空腹時の上腹部痛・胸やけ・悪心・嘔吐など、普通の胃潰瘍や十二指腸潰瘍とそっくりの症状が現れます。また、出血を伴う場合は吐血や下血を認めるケースもあることなども通常の消化性潰瘍と共通です。
      (参照) 胃潰瘍・十二指腸潰瘍とは

      通常、胃や十二指腸の病気で胃切除術が行われる場合は、良性でも悪性でも胃酸分泌がなくなるような手術法=減酸手術(亜全摘術 or 迷走神経切断術)が行われるため、吻合部に潰瘍はできにくいないとされています。では、なぜ潰瘍ができてしまう症例があるのでしょうか?
      その理由として
      ^濱攴し消化管を再建した部位付近の血流障害が起こっている。
      胃の幽門腺が残存していると、そこから分泌されたガストリンという消化管ホルモンによって胃酸分泌が亢進し、これが粘膜など細胞組織に障害を起こして潰瘍形成する。
      D掾腓僚亰譴篝孔などで緊急手術、あるいは Palliation(緩和)目的の手術で減酸処置を行ってない時、あるいは減酸手術を施行したが不十分である
      などの原因が挙げられます。


      胃の主な働きは食べ物を消化することですね。
      高い酸性の胃液を分泌して食べ物を消化するため、術後の小さくなった胃に対しても術前と変わらない胃液分泌量では胃粘膜や胃とくっつけた十二指腸や小腸は簡 単に傷ついてしまいます。また、消化管をはじめ人の身体に傷ができると、もとの皮膚や粘膜の状態に戻るには、血液からたくさんの酸素や栄養をもらい、傷 (潰瘍)の修復をします。ところが胃液など粘膜を傷つけてしまう要因があると、潰瘍が治るまで時間がかかるものです。
      特に術後などは、その修復まで長くて数年かかる場合もあるくらいなのです。


      ・・・・あまり多くない症例と言っておきながら、記事にするとこんなにも書けるのですね。
      手術後も身体の一部が変わるのでご自身の身体でありながら戸惑うことも多いでしょう。私たちは少しでも安心して皆様が毎日を過ごせるようサポートできればと考えています。吻合部の潰瘍以外にも新しい病変ができたりしていないか、胃のチェック(つまり内視鏡検査)をしっかり行ってさえいればを恐れて恐々と生活 する必要もありません。「手術はもう何年も前だけど、内視鏡はしばらくしてないなぁ」という方、ご自身やご家族のためにまずは今の胃の状態を見直してみませんか??

      裂肛・肛門狭窄に対する手術:LSIS

      0
        2〜3日お通じがなく困っていて、ようやく排便があってスッキリしたと思ったら肛門がピキッ!・・・この症状は「切れ痔」なんて言われたりします。切れ痔とは正式には「裂肛(れっこう)」といいます。肛門が裂けるところから名前が来ており、肛門上皮の裂創・亀裂・びらん(ただれ)・潰瘍などの総称です。裂肛は肛門科の代表的な病気です。「痔核(イボ痔)」、「痔ろう(あな痔)」とあわせて三大肛門疾患とされています。多くは20〜40代ぐらいの女性に多いですが、排便習慣によって男性や乳幼児、ご高齢の方にも見られるためその年齢層は幅広いものとなっています。             

        以下は肛門を横から見た図です。ヒトの肛門はこんな構造になっています。




        裂肛の原因としては、硬い便や下痢を繰り返して肛門の粘膜がもろくなり傷つくこと、肛門陰窩腺(上の図の歯状線というところにあります)の炎症、内肛門括約 筋の緊張状態のため肛門粘膜に血行障害が起こることなどが挙げられます。症状としては、初期のものは排便時や排便後の痛み、トイレットペーパーに付着する程度の出血があるくらいのものですが、裂肛を繰り返して慢性化してくると、裂けた部分が治ろうとする際に周りの粘膜を引き寄せるため、その分だけ肛門が狭くなっていきます。これを「肛門狭窄」といい、便が細くなったり排便そのものが困難になったりします。

        狭くなった肛門に対しては、「LSIS」という手術方法があります・・・ようやく本題突入ですね。
        LSISとは『lateral subctaneous internal sphincterotomy =側方内肛門括約筋切開術』の略語です。読んで字のごとく、内肛門括約筋にメスで切開を入れることで肛門狭窄を解除する方法で す。慢性裂肛で肛門括約筋の痙攣が強く肛門が狭くなっているもの、内肛門括約筋の過緊張やれんしゅく(筋肉が興奮して縮んでいること)している状態、肛門狭窄の程度が軽く、肛門ポリープや潰瘍など付随病変がない場合はLSISのみで十分な効果がでます。反対に肛門潰瘍や肛門ポリープなど付随した病変がある 場合や肛門上皮の進展が悪い場合はLSISでは不十分なので他の手術の追加も考えなくてはいけません。

        ●当院での日帰り手術手順は以下の通りです。
        ,泙此△Δ追せの体勢をとり肛門周囲に効く麻酔を尾てい骨の辺りから行います(下腹部にクッションを入れてお尻が持ち上がるような姿勢です)。
        △修靴董△尻を開くようにテープで固定します。
        手術で実際に切開する部位は触診で一番緊張している所(力んでガチガチになっている所)にします(そこが一番効果的な場所です)。手術の名前に「側方」と書いていますから右?左?と思いがちですが、左右側方に限る必要はないとされています。ポイントは歯状線(上の肛門の図をご参照ください)にかからないこと!!もし切開が歯状線にかかったら手術後に出血や感染を起こすことがあるためです。

        ●ここからはやや専門的(患者さんはskip OKです)
        LSISの方法は大きく分けて2種類あります。1つ目はopen法、もう1つはblind法です。
        まず1つ目のopen法ですが、open法は肛門縁の内肛門括約筋溝付近に5mmほど環状に切開を入れて内肛門括約筋を直視して切開する方法です。筋肉を直視できるので良く見えるということが利点なのですが、傷が大きくなりやすく出血の心配や治るまで時間がかかるため患者さんへの負担が大きくなります。
        そして2つ目のblind法は、Notaras法とHoffman.Golgher法に分かれます。Notaras法は肛門上皮と内括約筋の間にメスを入れて外側にメスを向けて切開します。Hoffman.Golgher法は内肛門括約筋と外肛門括約筋の間にメスをいれて内側にメスを向けて切開します。メスで肛門の上皮を損傷してしまうリスクやメスの角度によって不十分だったり深すぎる切開だったりしてしまうと十分な効果が得られないということがあるため、 どちらの方法にしても熟練した医師の技術がとても必要ということになります。どの手術方法も「切開は最小限に」が鉄則です。少し切開しては触診を行い、狭窄解除が不十分だと判断された場合には追加切開をして調整します。



        こんなに沢山書きましたが、実は手術時間は3−5分程度です。手術後は院内でしっかり1時間ほど休憩していただき、医師からの手術内容と所見の説明があります。 お尻はどうしても自分では見えない場所ですか ら、しっかり見るには誰かに見てもらうしかないんですね。そのための肛門科ですから困ったときには遠慮なさらずにいらしてくださいね。

        医療機関の接遇;好感度アップのために

        0

          医療機関で言う「接遇」とは、一般の商業店舗で言うと「接客」のことです。
          以前はしっかりとした治療を行ってさえいれば患者さんは満足していました。ところが、近年は社会の変化に伴い、医療内容の他に、患者サービスの向上が求め られるようになっており、医療機関の側では選ばれるための努力が必要になってきています。患者さんが医療機関を選ぶ時代になった今、患者さんが求める接遇 とはどのようなものでしょうか。先日、接遇に関する講習会が当院で開催され、多くの医療事務員と看護師が参加しました。その一部をここに。


          (以下、講習会資料の引用開始)
          患者さんは、こんなシーンに好感を抱きます。患者さん100人(男性38名、女性62名)にインタビューしました。対象者の年齢は19歳から80歳までです。果たしてどんなシーンに好感を抱くのでしょうか?



          (まとめ)
          「看護師さんのヘアスタイル・服装がきちんとしている」、「明るく話しかけてくれる」、「笑顔で接してくれる」などが上位に入っています。患者さんはこの ような目線で医療従事者の方々を見ています。さらに患者さんだけではなく、例えば、お見舞いに来られた方、付き添いの方も同様の目線で見ていると考えられ ます。従って、医療機関側ではこれらの点を意識した対応が求められます。
          ヾ埜郢佞気鵑離悒▲好織ぅ襦ι装がきちんとしている
          ¬世襪話しかけてくれる
          スタッフ同士の無駄話がなく、会話が気持ちが良い
          ゅ採錙清潔
          ァ屬大事に」の言葉に心がこもっている

          (以上、講習会資料の引用終了)



          さてさて、当院の現状はどうでしょうか。私、院長から見ると・・・
           屮悒▲好織ぅ襦ι装」については全職員の雇用前に院内ルールを遵守するように求めて同意を得てから採用しています。具体的な基準を明文化はしていません。抜け道を探して開き直る職員がいても困るからです。あくまで、「NGと感じられたらNG」というルール。

          ↓イ郎源的には非常に似通っています。
          私は、スタッフ同士の無駄話が多い職場は、スタッフは患者さんには対しては不親切であることが多い気がするのです。なんというか、「メモリの振り分け」とでも言いましょうか、スタッフ同士の笑顔満載の職場は、以外にも患者さんに対しては笑顔を出せないように思うのです。例えば、スタッフ同士で楽しくおしゃべりしているところに患者さんが来院したら、その患者さんの来院を歓迎する気持ちになれるでしょうか?
          当院では、少し厳しいようですが「スタッフ同士の仲良し笑顔は不要」「患者さんへの安心と励ましの笑顔を」と指導しています。

          い痢帙採鐇況蕁廚鷲賊‘發寮依整頓や清掃に関することです(職員の容姿についてではありません・・・って上の図を見たらわかるってば)
          当院が取り組んでいるのは「新品化」です。ほこりや汚れ一切禁止。その他、効果の低い掲示物・・・特にシールで貼った掲示物はシール部分が見えて美しくないので、撤去。それはもう、常識を超えるくらいに厳しいものなのですが、都会的センスが十分にもたらされるような掃除の仕方が大切だと思うのです。このような「大掃除」を超えた「新品化」がなぜ重要かといいますと、その徹底レベルは必ず医療の細部の徹底レベルと同じになると思うからです。つまり、掃除にいい加減な医療機関は、肝心の医療内容でも「なあなあ」な医療になりやすいと思うからです。もっともっと完全に近い掃除をしてピリッとした医療を行うクリニックでありたいと思っています。


          潰瘍性大腸炎の「鉛管様腸管」とは

          0

            潰瘍性大腸炎の内視鏡検査や注腸造影の所見で、「鉛管様腸管」というものがあります。
            正常な大腸は、襞(ひだ;ハウストラと呼びます)でくびれたようになっています。それに対して、炎症が繰り返し起こった潰瘍性大腸炎の患者さんの大腸は襞が消失し、ズドーンとしたまるで鉛管の様相になります


            (正常な大腸)


            (潰瘍性大腸炎患者の鉛管様腸管)


            そもそも潰瘍性大腸炎とは
            潰瘍性大腸炎とは、大腸粘膜の慢性持続的な炎症によって粘膜がおかされ、そこに浅い潰瘍(粘膜の深い欠損)やびらん(ただれ)が多発する病気です。症状は血便や粘液便で、症状が良くなったり(寛解)、悪くなったり(再燃)を繰り返します。原因はいまだ不明です。(参照)潰瘍性大腸炎とは


            潰瘍性大腸炎で一定以上の炎症が繰り返し起こると、大腸粘膜の萎縮や短縮が見られ(硬くなります)鉛管様腸管になってしまいます。その結果、大腸の蠕動運動 (ぜんどううんどう;消化された食べ物を運ぶ働き)がうまくおこらなくなってしまいます。詳しく書くと、本来なら便は蠕動運動によってゆっくりと直腸まで送られてくるのですが、鉛管様腸管ではまっすぐなパイプを流れ出るように便が排泄されてしまい、下痢や便通異常につながるのです。
            この「鉛管様腸管」のような潰瘍性大腸炎のややレベルの高い所見にならないためにも、潰瘍性大腸炎の患者さんは寛解期(病状が落ち着いた時期)に入り症状が落ち着いたからといって、自己判断で通院&内服をやめることのないようにして下さい。潰瘍性大腸炎は長期間にわたって炎症をコントロールしていくことが重要です。私たちもサポートさせていただきますので一緒に潰瘍性大腸炎とうまく付き合っていきましょう。


            内痔核に対するALTA療法とは

            0

              痔の手術のうちで、ALTA療法という手術をご存じですか・・・いわゆる「注射だけで治す痔の手術」のことです。
              痔の手術には色々な方法がありますが、痔核にメスを入れずに(切らずに)注射だけで治療することができる方法がALTA療法(通称:ジオン注射療法)です。
              こ の「ALTA療法」の良いところは痔を切除する手術法に比べて、術後の出血や痛みが少ない点です・・・切らないわけだから当然ですよね。また、手術時間が短いことも利点の一つでしょうか・・・実際、痔を切除する手術に手慣れた当院でも手術時間としてはALTA療法のほうが短時間で終了します(約2分程 度)。つまり、ALTA療法は患者さんにとって身体的にも精神的にも負担が少ない方法だと言えるでしょう。当院の痔の手術は、ALTA療法でも切除する手術(結紮切除術)でも全て日帰りで行いますが、入院して痔の手術を行う医療機関でも入院期間が短縮される(5日程度)ということで注目を集めています。

              ●ALTA療法の歴史
              1971 年に、中国の史兆岐教授らが中国にて以前より内痔核治療に用いられてきた明礬液(みょうばん液)に改良を加えて開発した「消痔霊」を開発しました。中国で 30年以上の治療実績があり消痔霊の主な成分は硫酸アルミニウムカリウム(みょうばん)とタンニン酸(五倍子:ゴバイシ)です。これは中国伝統医学の「酸 は収斂し、渋は個脱する」という理論に基づいたものであるとされています。「消痔霊」は1979年に中国政府の承認を受け日本にも紹介されました。 ALTAは消痔霊の添加剤の一部を日本で改良したものであり、1998年より治験が開始され2005年に認可を受け販売されるようになりました。

              ●ALTA療法の詳細
              ジ オン注射によるALTA療法は脱出を伴う内痔核が適応となっており「痔を切らずに治す」という画期的な治療薬です(外痔核にはNGです!)。『ALTA』 とは、『Aluminum Pstassium Sulfate Hydrate Tannic Acid』を略した名称で、主成分は硫酸アルミニウムカリウム(みょうばん)とタンニン酸という成分です。作用機序としてはALTAの主成分の硫酸アルミ ニウムカリウムを痔核内部に注射をして炎症反応を引き起こします。その炎症反応を修復している反応ともいうべき肉芽(増殖力の旺盛な組織が増殖し傷口を補充するもの)ができた後、線維化していきます。やがて肛門の粘膜層、粘膜下層の筋層へ癒着・固定を促し、まさに「切らずに」脱出する痔核が硬く縮んでいくので、切除する方法(結紮切除術)にかなり近い効果が得られる手術方法です。また、注射後早い段階で血流が遮断されますので、速やかに出血も止まります。 ジオン注射を投与した痔核の部分が小さくなり、痔核によって引き伸ばされていた支持組織が元の位置に固定することで脱出症状がなくなるのです。ちなみに、肛門の粘膜から急激に薬物が吸収されると炎症が強くなりすぎて健康な細胞に傷をつけてしまうことがあるため、成分中の「タンニン酸」は薬物の吸収を調節する働きをしています。






              ●ALTA療法の実際
              当院でALTA療法を行う手順を紹介します。
              ,泙困Δ追せの体勢になって頂きます。
              下半身から下にかかる麻酔をします(仙骨硬膜外麻酔)。
              十分に肛門周囲の筋肉を緩くなってからジオン注射を行います。
              (1つの痔核に対して4ヵ所に分けて注射をしていくため、これを「4段階注射法」と呼びます。4段階注射法は高度な技術のため手技講習会などで技術の教育を受けた医師が在籍する施設にのみ使用が限定されています。)
              もうこれで終了。あとは点滴をしながら休憩をしていただくのみです。患者さんにとってはカンタンで、「これなら、今まで我慢するんじゃなかった」という感想をおっしゃる方がほとんどです。

              ●4段階注射法の詳細(専門的;医師向けなので、患者さんとしてはskip OKですよ・・・)
              1 つの痔核に対して4ヵ所に分けて注射をしていく方法です。3時・7時・11時の内痔核に対してALTA療法を行う場合には、この独特の方法で投与することが義務付けられています。痔核の硬化・退縮させて治癒させるために、最も効果的で安全確実な投与方法として考案されたものです。



              (4段階注射法の詳細図)

              <投与手技> 
              1:痔核上極部の粘膜下層への投与 
              痔核上極部の上直腸動脈の拍動部(時として拍動が触れないことがある)に注射針を刺入し、粘膜下層深部に2mLを投与する。その後、針先を手元に引きながら1mLを投与する。*投与後は、粘膜表面がやや白っぽくなる。
              2:痔核中央部の粘膜下層への投与 
              主痔核の中央部に注射針を刺入し、粘膜下層深部に痔核体積に1mLを加えた量を標準として投与する。
              3:痔核中央部の粘膜固有層への投与
              上記の直後、そのまま針先を少し手元に引いて粘膜固有へ1〜2mL投与する。*投与量が適当であれば粘膜の表面がやや隆起する 。
              4:痔核下極部の粘膜下層への投与
              痔核の下極部(歯状線の上0.1〜0.2cmの部位)へ注射針を刺入し、粘膜下層深部に2〜3mL投与する。その後、針先を手元に引きながら1mLを投与する。

              以下は注意書き
              ・主痔核の体積が1cm3以下の場合、及び副痔核に投与する場合には、痔核上極部及び痔核下極部への投与は行わないこと。
              ・筋層内には投与しないこと。誤って筋層内に刺入した場合には、針先を一度戻し、改めて刺入してから投与すること。 
              ・膀胱刺激症状に十分注意し、前立腺及び腟壁には投与しないように注意すること。
              ・歯状線より下方への投与や、薬液が歯状線下に浸潤することにより、嵌頓痔核や肛門部疼痛があらわれるおそれがあるので注意すること。
              ・全ての痔核への投与を行った後、過度の炎症を予防し、効果を十分に得るため、手指で投与部位全体を十分にマッサージし、薬液を分散させること。

              ・・・ちょっと専門的で難しいですね。以下は一般向けに戻ります。



              ALTA 療法の副作用としては、頻度はそう多くありませんが血圧低下・吐き気・頭痛・食欲不振などは注射療法が終わってすぐに見られることがあります。また、数日内の症状として肛門の違和感や排便時の違和感、2週間程度内の症状としては一過性の発熱などがあります。これなら、どの副作用もさほど気にする必要もないですね。

              こんなに簡単に痔核を治すことができる「ALTA療法」。痔があるかもと感じている方、お一人で悩まずに一度診察にいらしてください。


              胃潰瘍の深さによる分類

              0
                皆さんは日常の何気ない会話の中でこんなやりとりをしたことありませんか?
                「最近、よく胃が痛くなるのよね。」 「もしかして胃潰瘍とかになってるんじゃない?」 
                あまりにも皆様の会話に自然に入り込んでいる「胃潰瘍」は胃痛をきたす病気の代表と思われています。

                そもそも胃潰瘍とは
                そもそも胃潰瘍というのは、胃や十二指腸の壁に傷が付き粘膜の下までえぐられた状態をいい、十二指腸潰瘍と合わせて「消化性潰瘍」と呼ぶこともあります。胃はペプシンという消化酵素と塩酸を分泌します。その消化作用はかなり強力で、空腹時はPH1〜2(強酸性)、胃液の分泌量は1日あたり1〜2リットル!と言われています。こんなに多量で強力な胃液であれば胃壁自体も消化されそうに思われますが、普段は胃の粘液分泌や胃粘膜の血流などが防御因子となり、バランスがうまく保たれることによって胃の粘膜は傷がつきません。しかしストレスや喫煙、過度な飲酒、過労などによって胃液と胃粘液の分泌のバランスがくずれて潰瘍ができてしまうことがあります。またピロリ菌の感染により胃の粘膜で炎症を起こし、粘膜を障害して潰瘍ができてしまうという機序も起こりえます。 
                (参照)胃潰瘍・十二指腸潰瘍とは


                胃・十二指腸潰瘍の分類には様々な方法はあります。
                潰瘍ができる部位による分類(胃角部潰瘍、幽門部潰瘍など)、個数による分類(1つであれば単発性潰瘍、2個以上であれば多発性潰瘍など)、潰瘍の経過による分類(できたばかりで出血の心配があるものは活動期潰瘍、治りかけの時期と判断できるものは治癒期潰瘍など)などがあります。現在、臨床の場で最も多用されるのは「胃潰瘍の経過による分類」でしょうか。
                ところが今回このブログ記事では、あえて「胃潰瘍の深さによる分類」を解説します。まずはイラストから。基本知識として、胃壁は内から粘膜層、粘膜下層、固有筋層、漿膜層の4層構造をなし、粘膜層のみの障害を『びらん』といい、粘膜下層より深い障害を『潰瘍』といいます。潰瘍が深いほど重症なのは言うまでもありません。


                 

                いかがでしょうか?
                初めてご覧になる方もいらっしゃると思いますので、それぞれについて少し解説を入れていきますね。胃潰瘍はその深さによって4段階に分類されます(かつての 消化器の名医・村上忠重氏により4段階に分けられ、現在は村上分類とも呼ばれます)。「UL」は「ulcer」つまり「潰瘍」を意味します。

                UL-1:粘膜のみの組織欠損で「びらん」と呼ばれます。
                潰瘍は粘膜下層より深い組織欠損をいいますので、この所見が見られた場合は「びらん性胃炎」と診断される場合があります。ただし、胃粘膜が傷つき損傷していることに変わりは無く、放置すると潰瘍へ進行する危険があります。
                UL-2:筋板粘膜を超えて、粘膜下層に達する組織の欠損をいいます。
                胃痛、心窩部痛、吐き気などの症状が強くでる場合があります。
                UL-3:組織欠損が(固有)筋層にまで達するものをいいます。
                2と3は筋肉が傷付いて出血を伴いますので、上記の症状に加え、胃の激しい痛みのほか、吐血やタール便(コールタール様の黒い便です)を伴う場合があります。
                UL-4:組織欠損が(固有)筋層を超え、漿膜層(しょうまくそう)に達しているものをいいます。
                図の通り、胃の壁を貫く寸前・貫通する場合もあり(これを穿孔といいます)、腹膜炎を併発して大変危険な状態で、輸血や緊急手術の適応になる場合がほとんどです。ここまでの深い潰瘍では大量の吐血や下血のために出血性ショックに至る危険も相当高いです。


                胃は身体の中で最もデリケートな臓器と言われています。
                とても繊細なので、ひとたび傷付いてしまうと、なかなか立ち直って元気を取り戻すまでに時間がかかります。毎日の食事やお酒・煙草などの嗜好品、十分な睡眠 など生活習慣を改善するだけでも胃の負担は軽減できることはあります。しかし、潰瘍ができていることに気づかず過ごしていると、ある日突然信じられない胃 の痛みがやってきます。ご自身のためにも、まずは胃内視鏡検査を受けてみませんか?経鼻内視鏡検査の利点は「胃はどんな様子か?」をダイレクトに目でみて 分かるという点で、楽に検査を受けられます。

                胃の肉腫とは?

                0
                  悪性腫瘍は、日本人の死亡原因の病気として半分以上を占めています。そして悪性腫瘍のうち胃にできるものと言えば、多くの方が真っ先に思い浮かぶのは胃癌でしょう。
                  ここで、「あれっ?癌ではなくて悪性のものってあるの?」と思われた方、いらっしゃるでしょう。そうです、あるんです。それが今回のテーマである「肉腫」なのです。詳しく書くと、胃の悪性腫瘍のうち、胃粘膜(つまり胃の表面)から発生したものを「胃がん」といい、胃粘膜以外(つまり胃の表面より下)から発生したもの「肉腫」と呼ぶのです。
                  胃肉腫は胃の悪性腫瘍のうちたったの5%以下であり、比較的珍しい病気と言えます。
                  悪性腫瘍の性質、つまり限度なく広がっていく性質は胃がんと同じです(専門的には「浸潤性や転移性を持つ」と表現します)。胃肉腫をさらに分類すると、頻度が高いのは「悪性リンパ腫」と「平滑筋肉腫」が挙げられます(他については頻度が少ないため今回は割愛します)。



                  ●胃の悪性リンパ腫とは
                  一般的に悪性リンパ腫とはリンパ組織が癌化してしまったものをいい、リンパ節に腫瘍がコブ状に大きくできてしまって体表の皮膚からシコリとして触れられるよ うになって病院を受診することが多いようです。ところが、今回紹介する胃の悪性リンパ腫は、普通のリンパ節ではなく、胃に含まれるわずかなリンパ管内から 発生した悪性リンパ腫のことをいいます。症状としては、腹痛・胃痛・胃もたれ・胃の不快感などといった、他の胃の病気と似た症状を契機に内視鏡検査を受け て見つかることが多いのですが、無症状で会社の検診(バリウム検査)を受けて見つかこともあります。
                  腫瘍細胞は粘膜下を主体に増殖します。内視鏡で肉眼的に見ると潰瘍のように掘れた状態に見え、胃の表層まで巻き込んだ場合では出血やびらんがみられます。


                  教科書的には褪色調粘膜、早期胃癌類似様、敷石様粘膜、粘膜下腫瘍様隆起、皺襞肥厚などと表現される所見を呈する。


                  (ここからの一段落はちょっと難しい話〜skipしてもOKです)
                  ちょっと専門的な話ですが、治療法にも関係する重要な話。
                  この悪性リンパ腫の治療法や予後は組織型(顕微鏡像で分類)と病期(以下のように分類)で決まります。リンパ腫は組織学的に分類すると「ホジキン型」と「非ホジキン型」に分かれますが、胃の場合には「非ホジキン型」がほとんどです。そのうちの大部分を占める のが、 MALTリンパ腫」(mucosa-associated lymphoid tissue lymphoma,MALToma)と◆屬咾泙鸚大細胞型」 (DLBCL:diffuse large cell type)です。
                  MALTリンパ腫は胃の悪性リンパ腫の約40%を占め、男女比はほぼ同じであり、発症年齢は平均60歳です。発生病因として、多くはピロリ菌 (Helicobacter pylori)感染によるリンパ濾胞性胃炎が背景病変と考えられています。そしてH.pylori除菌治療により胃MALTリンパ腫の多くは退縮します。
                  DLBCL は胃悪性リンパ腫の45-50%を占め、発症年齢は60歳前後です。発生病因としては、単一な原因ではありません。純粋に高悪性度のDLBCLのみからな る症例もある一方で、病変内に低悪性度とされるMALTリンパ腫の成分を有する症例もあるからです。つまり、DCBCL単独発生説やMALTリンパ腫から 連続して引き起こされるものという学説があるのです。各々に対する病期分類や治療法は別の機会に(昔は手術療法中心でしたが、現在は内科的治療中心になっ てきました)・・・・

                  胃の悪性リンパ腫の予後は胃癌と比較すると良好のことが多いです。
                  本来の悪性リンパ腫は血液の病気であり血液内科が担当する機会が多いのですが、胃のリンパ腫の場合は、消化器科と血液内科が併診し診察を進めていくことが多いです。



                  ●胃の平滑筋肉腫とは
                  一 般的に「平滑筋」は血管や膀胱、子宮など、管状または袋状の器官では胃壁などの「壁」にみられます。この平滑筋の働きにより、消化管(胃・小腸・大腸など)では食べ物を運んでいくのです。この平滑筋から発生する腫瘍のうち、悪性のものを「平滑筋肉腫」といいます。症状は基本的に無症状で、胃がん検診や会 社の健康診断のための内視鏡検査などで偶然的に発見されることが圧倒的に多いです。但し、胃肉腫が大きくなった場合は胃痛や胃の不快感・吐き気・腹部膨満感など、「胃の調子が悪い」と言う時の症状になります。更に胃肉腫が大きくなると、出血して吐血や下血を起こすほどになってようやく発見されることもあり ます。一般的に粘膜の下から発育する腫瘍は良性であることが多く、内視鏡で見ると粘膜を押し上げて隆起するように存在し、表面は正常粘膜組織と一緒でツルツルしています。しかし、この「平滑筋肉腫」は、腫瘍の直径5cm以上もの大きさに育ってしまったり、表面中心部に潰瘍ができたりします


                  腫瘍の頂部の潰瘍所見は悪性を示すの所見として重要で、良性の平滑筋腫との鑑別に有用。


                  胃 平滑筋肉腫の原因は複雑な遺伝子の異常が発生に関係していると考えられていますが、未だに研究途上です。治療としては胃局所切除術(partial gastrectomy)です。胃平滑筋肉腫は周囲のリンパ節への転移をきたしにくいため、胃を一部切除するのみで治療を終了できます(胃がんの場合に胃 を全部あるいは2/3程度切除することになるのとは対照的です)。手術で腫瘍を切除しその細胞や組織を調べて初めて診断がつくことも決して珍しいことでは ありません。


                  最後に・・・
                  胃がんとは呼ばれていないけれど、悪性腫瘍であり、でも予後は比較的良好・・・・なんだか頭が 混乱しそうですよね。私たちは少しでも効果的な治療ができるように、早期発見早期治療を目標に頑張っています。そのためには、症状の有無に関係なく定期的 に検査(胃内視鏡検査)を受けていただくことがなにより重要です。
                  皆さん、人生は1度きりです!明日の自分のためにお身体のメンテナンスはきっちり行いましょう!

                  『待合室の混雑状況≠実際の待ち時間』の理由とは

                  0

                    「病院に行ってみたら、待合室が混み合っていて座る場所も無かった」
                    当然待ち時間はとんでもなく長いだろうなと覚悟して待ちます。
                    ・・・が、意外と早く診察まで終わった!という経験はありませんか?

                    逆に「病院に行ってみたら、待合室が割と空いている」
                    今日はラッキーなどと思って待ちます。
                    ・・・が、3時間待っても診察に呼ばれない!という経験もありませんか?
                    実際、大学病院などでは待ち時間は3−4時間待ちは当たり前で、受診自体がほぼ一日仕事です。

                     

                    病院の待ち時間は待合室からは判断出来ません。『待合室の混雑状況≠実際の待ち時間』だからです。なぜ見た目の混雑度との実際の待ち時間とのミスマッチが起こるのか。その理由は以下のように思います。

                    ヾ擬圓気鵑瓦箸房診目的が異なる
                    ラーメン屋さんの行列はみんなラーメンを食べに来ているのでおおよそ列の長さから待ち時間が読めます。ドーナツ屋さんの行列もドーナツを買いに来ている方ばかりなので行列の長さが待時間と比例します。つまりラーメン屋やドーナツ屋では、お客さんが店内で要する時間がほぼ均一なので時間が読みやすいのです。
                    ところが、病院の場合は、待合室で受診を待っている人の目的は様々です。初診の診察を待つ人もいれば、内視鏡やCTなどの検査を受けに来た人、手術を受けに来た人、お薬だけをもらいに来た人もいます。つまり、目で見ただけでは行列全体のボリュームが判断できないのです。
                    例えば当院の場合であれば、内視鏡検査や手術の患者さんがいたら待ち時間は長くなります。内視鏡検査や手術は一般の診察のように早く終わりません(一人当たり20分程度です)。その合間を縫って診察をすることになるからです。そこで「今日は空いていてラッキー!と思ったのに・・・」の長い待ち時間が生じるのです。
                    「こんなに空いているのに全然診察してもらえない。先生、どこかにお茶でもしに行っちゃったのかな・・・」なんてどうか思わないでくださいね。実は待合室の裏では一秒でも早く診察ができるように必死に内視鏡検査や手術を進めているんですよ。

                    医師の人数が日によって異なる
                    さらに、その病院に一体何人の医師がいるのか。これも曜日や時間帯によって刻々と変化していきます。さらに言うと、医師ごとに一人の患者さんの診療にかける時間も異なります。診察する医師が1人の場合の待ち時間に対して医師2人であれば単純に考えれば2倍混み合っていても待ち時間は一緒です(実際には一緒どころか少なくなります)。

                    B垤膽爾砲録濃‖圓舛任覆た佑發い
                    当院を例にとって、待合室にいる方が待っているもの別に分類しました。
                    A:診察待ちの方(つまり医師への行列)
                    B:診察が終わって採血、内視鏡検査や手術に関する説明、血圧測定などを待っている方(つまり看護師への行列)
                    C:会計待ちの方(つまり会計担当する事務員への行列)
                    D:付添いの家族

                    いかがでしょうか。つまり、待合室の混み具合はA+B+C+Dを見ているということなのです。ちなみに医療機関の立場から言うと、ハード(機械)とソフト(人員確保)の観点から考えてBとCは比較的容易に対処可能なもので、必要十分なモーターが用意されていますので、このB,Cカテゴリーで、とんでもなく待たされることはないでしょう。
                    つまり、待合室に20人が待っている状況だとして、そのうちのAの割合が高ければ高いほど、その混雑は「重症」と言ってよいのです。



                    「じゃあ、どうしたら待ち時間が少なくなるの・・?」
                    みなさんが辿り着くのはこれですよね。当院にはちゃんと答えがあります。それは予約を取って来院することです。病院の予約枠は先に上げた混雑の理由を考慮して「この日はこのくらいの人数であれば診察可能」と判断して枠を決めています。つまり、予約枠が少ない日=予約を取らないで来院したら待たされる日、なのです。

                    どうですか?少しは待ち時間について理解していただけたでしょうか。大切なお時間を有効活用するために、みなさんも工夫してみて下さいね。


                    潰瘍性大腸炎と妊娠についてのQ&A

                    0

                      診察でよく聞かれるこの「妊娠と潰瘍性大腸炎」に関する質問。
                      医学的な結論が既に出ているにも関わらず、患者さんが自分の判断で薬を中止してしまうケースもあり、問題視されています。そこで、今回は潰瘍性大腸炎と妊娠に関する情報を提供します。


                      Q1 病気がどのような状態のにときに妊娠するのがよいですか?
                      A1  寛解期(腸の炎症が治まっている状態)です。


                      潰瘍性大腸炎の患者さんが妊娠する場合、”袖い砲茲訐屬舛磴鵑悗留洞繊↓妊娠による病気への影響の2点を考える必要があります。
                       ”袖い砲茲訐屬舛磴鵑悗留洞
                      活動期(腸に炎症が続いている状態)の妊娠では、不妊、流産や早産の危険性がやや高くなるとの報告があります。
                      ◆’タ韻砲茲詆袖い悗留洞
                      寛解期(腸の炎症が治まっている状態)の妊娠では、潰瘍性大腸炎の病状に影響を及ぼすことはないといわれています。一方、活動期での妊娠は、約3分の2で病状が活動期のまま維持、または悪化するとの報告があります。
                      これらの理由から、寛解期に妊娠するのが望ましく、特に6ヶ月以上十分に寛解を維持した状態での妊娠が安全で勧められます。


                      Q2 潰瘍性大腸炎は遺伝しますか?
                      A2 ほとんど遺伝しません。


                      潰瘍性大腸炎は、必ず子供に遺伝するというような遺伝性の疾患ではありません。
                      潰瘍性大腸炎とクローン病を含む「炎症性腸疾患」というくくりでみると、炎症性腸疾患患者さんの身内に同病の人がいる各率は1〜数%と報告されています。これは、そうでない人と比べれば数倍高いことになりますが、それが遺伝の影響なのか、生活環境による影響なのかは、はっきりしていません。
                      いずれにしても、潰瘍性大腸炎の患者さんのお子さんが同じ病気になる確率は、糖尿病や高血圧など他の疾患に比べると、低い確率といえます。


                      Q3 妊娠にあたってどのような準備が必要ですか?
                      A3 産婦人科と消化器科の先生に潰瘍性大腸炎であることと妊娠についてお伝えしておきましょう。


                      妊娠すると、産婦人科と消化器科のどちらかの診療科にもかかることになります。
                      消化器科では、妊娠を希望していることを伝え、なるべく寛解期に妊娠できるよう、病気をコントロールすることが大切です。さらに、病状が悪化する場合に備え、妊娠中も潰瘍性大腸炎の診察は定期的に受ける必要があります。産婦人科では、自分が潰瘍性大腸炎であることをきちんと説明し、母体と胎児の健康状態を 注意深く観察してもらいましょう。
                      また、どちらの診察科にもどこの病院にかかっているかを伝えておきましょう。消化器科と産婦人科の両方の主治医が連絡を取り合える状態にしておくと、何かあったとき、速やかに対応できます。

                      Q4 妊娠中も 薬をのんだ方がよいですか?
                      A4 基本的に飲んで下さい。


                      潰瘍性大腸炎に用いられる薬の多くは胎児に影響が少ないことが知られています。したがって、基本的には妊娠前と同様に服用することが勧められます。母体の健康状態を保つことが、胎児の発育、安全にもつながります。メサラジン、サラゾスルファピリジン、プレドニゾロンは、妊娠中に継続して服用しても影響が少ないことが知られています。サラゾスルファピリジンについては、一緒に1日2mgほどの葉酸を摂取することが望ましいとされています。
                      アザチオプリンなどの免疫調節薬は、胎児に影響を及ぼす可能性が指摘されていましたが、実際に影響があったとする報告は少なく、医師の間でも見解がわかれています。
                      治療薬については、安心して服用が継続できるよう、医師の指示を仰いで下さい。


                      Q5 妊娠中に再燃したら どのような治療をしますか?
                      A5 一般的な活動期の治療に準じて行います。


                      再 然は妊娠に悪影響が及ぶ可能性があることから、胎児への影響が少ない薬、治療法を選びながら、一般的な活動期の治療に準じて治療法を選択します。軽症にはメサラジンやサラゾスルファピリジン、中等症から重症にはプレドニゾロンを用いるほか、潰瘍などの炎症が肛門に近い場合は坐剤や注腸を使うこともあります。また、血球成分除去療法や生物学的製剤なども、安全に治療が行えたと報告されています。


                      Q6 出産にあたって注意することはありますか?
                      A6 ストレスや疲れの軽減に努めましょう。


                      出産前後は、再燃・悪化することがあります。そのためにも消化器医と産科医が連携できるように準備しておく必要があります。出産後は、睡眠不足や育児ストレ スがきっかけとなり再燃してしまうことがあります。できるだけ疲れをためないように睡眠時間を確保し、子育て以外の家事などは周囲の人に協力を仰げる体制 を整えておきましょう。
                      また、再然時に備え、周囲に協力を求められるような環境を整えておくことも大切です。ご主人やご両親など、身近な人には病気のことをきちんと理解してもらいましょう。
                      いずれにしても、出産後、赤ちゃんを育てるのはお母さん自身ですから、まずは自身の体調管理に気を配り、再燃予防に努めましょう。


                      Q7 授乳中も薬をのんだ方よいですか?
                      A7 基本的に服用しましょう。


                      母乳は、赤ちゃんに必要な栄養が含まれており、母乳で育てることは感染予防や発育面にもよい影響を与えます。お母さんがのんだ薬は、体内に吸収され、ごくわずかに母乳に移行しますが、その薬が赤ちゃんに影響を及ぼすものかどうか種類によって異なります。メサラジンやサラゾスルファピリジンは母乳への移行が少なく、安全な薬と考えられています。
                      一部、母乳にはふさわしくない薬も有りますが、薬をのまないことで再燃をしてしまうと育児もできなくなってしまいますので、薬は継続して服用し、授乳してもよいかどうかは、医師に相談しましょう。


                      Q8 潰瘍性大腸炎の男性が注意するべきことはありますか?
                      A8 治療薬による男性不妊が報告されています。


                      潰瘍性大腸炎の男性は、潰瘍性大腸炎それ自体が原因で不妊になることはありません。
                      ところが、一部の治療薬(サラゾスルファピリジン)では、精子の数や運動能を低下させるという報告があり、男性不妊の原因となりえます。しかし、この影響は一部的で、薬の内服を中止すれば、2ヶ月程度で元に戻ります。
                      赤ちゃんを希望している男性患者さんは、医師に相談し、薬の種類について検討してもらいましょう。




                      いかがでしょうか・・・
                      お悩みへの回答はありましたでしょうか。

                      一般的に、潰瘍性大腸炎は症状がある時(活動期)と症状の無いとき(寛解期)を繰り返す疾患です。寛解期を長く過ごすため、また症状の重い活動期にならないために、自分の体調の異変を感じたら早めに受診し、症状が軽い状態から適切な治療を受けることが大切です。日頃から自分自身の症状をしっかりと理解し、 症状が出たら早めに主治医の先生に相談しましょう。



                      calendar

                      S M T W T F S
                           12
                      3456789
                      10111213141516
                      17181920212223
                      24252627282930
                      31      
                      << December 2017 >>

                      selected entries

                      categories

                      archives

                      recent comment

                      • 検診のバリウム検査の異常所見の数々
                        大西
                      • 検診のバリウム検査の異常所見の数々
                        角田尅男
                      • 毎日が胃腸肛門外来、胃大腸内視鏡検査、痔の手術
                        ヤマウチ

                      recommend

                      links

                      profile

                      search this site.

                      others

                      mobile

                      qrcode

                      powered

                      無料ブログ作成サービス JUGEM